2007年04月17日(Tue)
万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)(1988/04)
大江 健三郎
万延元年のフットボール読破したー!!
たった二年前くらいのことでしたが、
それに比べると少しは読解力も上がってたみたいです。
なんかさらーって読めました。
感情の表現が、フィーリングでわかった。
夏目漱石の文章みたいにさらーって読めたおー。おめでとー。
そのなかで気に入った言葉が、これです。
「本当のことを云おうか」
おれは、ひとりの人間が、それをいってしまうと、他人に殺されるか、自殺するか、気が狂って見るに耐えない反・人間的な怪物になってしまうか、そのいずれかを選ぶしかない、絶対的に本当の事を考えてみていた。その本当の事は、いったん口に出してしまうと、懐にとりかえし不能の信管を作動させた爆裂弾をかかえたことになるような、そうした本当の事なんだよ。
で、このセリフの元である、谷川俊太郎の鳥羽を検索してみると…
鳥羽1 谷川俊太郎
何ひとつ書く事はない
私の肉体は陽にさらされている
私の妻は美しい
私の子供たちは健康だ
本当のことを云おうか
詩人のふりはしてるが
私は詩人ではない
私は造られそしてここに放置されている
岩の間にほら太陽があんなに落ちて
海はかえって昏い
この白昼の静寂のほかに
君に告げたい事はない
たとえ君がその国で血を流していようと
ああこの不変の眩しさ!
おお、そうぜつだ。
本当の事をいおうか!
この言葉には、
恐ろしい事実を含んでいる。
本当だ。本当にそんな気がする。
この言葉は、そういう時に使うべきだ。
だから恐ろしい言葉だ。
私にもある。本当のこと。
醜いエゴ。
だけどそれを言ってしまったら、
みんな私のことを嫌いになるし怖がるし離れていくだろうと、
そう思う。